- 管理栄養士としてキャリアアップしたい
- 自分に合った資格を選んでスキルを上げたい
- 管理栄養士が取っておいた方がいい資格ってどんなのがあるの?
自分に合った資格を取ってスキルを上げていきたいけど、どんな資格があるかわからないという人もいるのではないでしょか。
実は、管理栄養士が取るべき資格は多くあります。
中でも認定資格は高度な技術を要する資格であるため、日本の管理栄養士のなかでも数十人しか持っていない認定資格もあります。
認定資格はどんなものがあるの?
そこで、本記事では管理栄養士が取った方がいい認定資格を紹介していきます。採用担当として転職や年収アップなどの視点からも紹介していきます。
管理栄養士の資格取得について詳しくまとめた記事がありますので、気になる方はこちらも、参考にしてください。
【徹底解説】管理栄養士の資格取得完全ガイド|業界に縛られない働き方紹介
管理栄養士のキャリアアップとして取っておいた方がいい資格
管理栄養士以外に取っておいた方がいい資格ってあるの?
認定資格というものがあるよ
管理栄養士は、管理栄養士国家試験に合格し厚生労働大臣から免許を貰うことで、管理栄養士として働くことができます。
食や栄養の国家資格は、管理栄養士、栄養士、調理師の3つですが、さらに高度な専門スキルを証明する資格として認定資格があります。
ここでは、より専門分野で活躍していきたい管理栄養士に対して取っておいた方がいい資格を紹介していきます。
栄養経営士|栄養経営実践協会
経営と栄養士って関係あるの?
数字を管理する管理職に求められるスキルで、いろんな考えと視点から分析するスキルだよ
- 現状分析・評価能力
- 目標設定能力
- 適材適所の人事能力
- 人事評価能力
- アウトカムの評価・分析能力
- 病態把握能力・教育
栄養経営士は、病院・施設の部署間に対して栄養部門の役割を伝えるパイプ役です。
病院・施設目標に対して栄養部門はどうなりたいか、どうすれば良いか部門計画を立て、その目標に向かって職員を育成し、組織を強化を図っていきます。
事務長に数字を使って、自部署に有利になるようプレゼンをしていくことも得意です。
機材は高いけど、人を雇うことを考えれば1年で元が取れます
NST専門療法士|JSPEN
NSTってそもそもなに
チーム医療の一員として管理栄養士の視点から高リスク患者へ適切な食事を提案していくよ
- 対象患者に対する栄養カンファレンスと回診の開催:週1回
- 対象患者に関する栄養治療実施計画の策定とそれに基づくチーム診療
- 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人いないとする
診療報酬を算定するためには、それぞれ常勤の医師、管理栄養士、看護師、薬剤師が栄養管理に関わる所定の研修を修了していることが基準です。
栄養サポートチームは医師、管理栄養士、看護師、薬剤師など多職種連携を活かし、リスクの高い患者に対して病院ならではのサポートを提供します。
週に1回、管理栄養士がリスクの高い患者をピックアップし、その患者に対してそれぞれの職種の視点から対策を考え回復を目指します。
NST研修終了とは何が違うの?
算定するだけなら研修終了でOK、さらに質を高めたいなら専門療法士が必要
病態栄養専門管理栄養士|日本病態栄養学会
病態ってなに?
病気の状態のこと
臨床におけるよりよい栄養管理を行うために、有能な専門的知識および技術を有する管理栄養士の資質向上を図り、国民の健康増進に貢献することを目的とするため、日本病態栄養学会は学会認定制度を設け、日本病態栄養学会認定病態栄養専門管理栄養士を認定しています。
病態栄養専門管理栄養士 | 日本病態栄養学会
糖尿病の病態は、体内でのインスリンが正常に働かないため血糖値が上昇することで、身体に悪影響を及ぼすという状態を指す。
病態栄養専門管理栄養士はチーム医療へ参画し、患者の病態を理解したうえで適切な栄養管理、栄養指導を行います。
心臓リハビリテーション指導士|日本心臓リハビリテーション学会
心臓リハビリってなにをするの
心疾患での再発防止が目的だよ
心臓リハビリはチーム医療として、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士、薬剤師、検査技師等がそれぞれの心臓リハビリに関する知識や共通認識を共有しています。
定期的なカンファレンスを行い、目標を決めて情報を共有することが大切です。
管理栄養士としては、食事療法や禁煙指導など食生活の改善を目指します。
この心臓リハビリを活動している職種に対してより高度な知識を身に着けるために、日本心臓リハビリテーション学会は、心臓リハビリテーション指導士を2000年に発足させました。
心不全療養指導士|循環器学会
心臓リハビリと何が違うの
心不全療養指導士は再発防止ではなく、発症・重症化予防が目的
心不全療養指導士は、心不全による増悪・再入院予防、QOLの向上を目指しており、在宅、地域など病院だけではなく、幅広い活動ができるように多くの専門職が取得できる資格となっています。
心不全療養指導士の役割 |
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心不全発症・進展の予防の重要性を理解し、その予防や啓発のための活動に参画することができる |
心不全の概念や病態、県さ、治療について理解し、それをもとに病状などを把握することができる |
心不全の進展ステージに応じた予防・治療を理解し、基本的かつ包括的な療養指導を実施することができる |
医療機関あるいは地域での心不全に対する診療において、医師や他の医療専門職と円滑に連携し、チーム医療の推進に貢献することができる |
心不全患者に対する意思決定支援と緩和ケアに関する基本的知識を有している |
【栄養士会おすすめ】管理栄養士が取っておいた方がいい資格|特定分野別認定制度
特定分野別認定制度とは特定分野管理栄養士として、6つ領域で日本栄養士会に認定され、その分野での実践活動により優れた成果を生み出し、自己のスキル向上に努めるものです。
ここでは、栄養士会がおすすめする6つの認定資格を紹介していきます。
特定保健指導担当管理栄養士
特定保健指導ってなにやるの?
対象者から食と生活習慣の改善に向けて継続的に指導していくことだよ
- 偏った食生活
- 喫煙
- アルコールの摂りすぎ
- メタボリックシンドローム
特定保健指導は、継続的な指導を行い行動変容を実現できる高い指導力が求められます。
特定保健指導担当管理栄養士になる条件の1つとして3年以上特定保健指導に従事していることがあります。
そのため、一定以上の脂質と活動実績が必要です。
- 日本国の管理栄養士の免許を有していること
- 3年以上特定保健指導に従事していること
- 日本栄養士会生涯教育制度に参加し、自己研鑽をしていること
- 日本栄養士会および都道府県栄養士会が実施する「保健指導担当者研修会(2018年度以降)」を修了していること
- 特定保健指導に関する実践事例報告(3事例相当)および活動概要(活動実績)を提出すること
出典:特定保健指導担当管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士
具体的になにをするの?
静脈栄養と経腸栄養に関する専門技能を身に着けたい管理栄養士に向けた資格だよ
病院で働く管理栄養士はチーム医療の一員として、高度な専門性と連携が求められるようになってきています。
チーム医療のなかでも患者の栄養状態を改善するために、管理栄養士は水分量や適切な栄養剤の提案を行っていきます。
下記のいずれかを満たす管理栄養士であること
- 病院他に2年以上の勤務経験があり、現在も静脈経腸栄養管理を行っている、又は静脈経腸栄養管理に携わることを目指している管理栄養士
- (年内において所属先にて経腸栄養を施行した対象者への栄養介入事例についてのレポートが作成できること)管理栄養士養成施設で臨床栄養学分野を担当している教員(助教以上)
出典:静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会 (dietitian.or.jp)
在宅訪問管理栄養士
在宅訪問管理栄養士はどんなことをするの?
在宅療養者の食事指導をしてQOL向上を目指しているよ
在宅でも治療食が必要な療養者や要介護者に対して管理栄養士が訪問し栄養指導を行います。
「在宅訪問管理栄養士」は、「療養者が在宅での生活を安全かつ快適に継続でき、さらにQOLを向上させることができる栄養食事指導(支援)の技術を備えた管理栄養士」の認定です。
在宅訪問管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
- 日本栄養士会の会員であり、日本在宅栄養管理学会の正会員で管理栄養士であること
- 管理栄養士の登録から5年以上経過し、病院・診療所・高齢者施設などにおいて管理栄養士として従事した日数が通算で900日以上(週休2日と仮定して、3年6か月以上の期間が必要です)であること
公認スポーツ栄養士
公認スポーツ栄養士は何をしているの?
スポーツの現場から競技者の食事の管理をしているよ
- 研究教育機関(大学・短大・専門学校)
- フリーランス
- 委託給食会社
- 病院・診療所
- 行政
公認スポーツ栄養士は、競技者の栄養バランスの管理や自己管理力を高めるために栄養教育やセミナー、栄養相談などを行っています。
公認スポーツ栄養士登録者は253名おり、活躍している競技は陸上、野球、サッカーバスケットボール、ラグビーが上位人口となっています。
対象は中学生~大学生が多いみたい
- 管理栄養士であること
- 公認スポーツ栄養士養成講習会を受講しようとする年度の4月1日時点で満22歳以上であること
- スポーツ栄養指導の経験があること、またその予定があること
- 日本スポーツ協会と日本栄養士会が認めた者
出典:公認スポーツ栄養士とは|特定非営利活動法人 日本スポーツ栄養学会
食物アレルギー分野管理栄養士・栄養士
食物アレルギー分野管理栄養士・栄養士はどんな資格?
食物アレルギー罹患者が増えているから対応知識や技術をもった管理栄養士・栄養士が求められているよ
近年食物アレルギー罹患率は増改傾向にあるため、管理栄養士や栄養士の食物アレルギーに関する知識や技術が求められています。
食物アレルギーは治療法がないため、食べないことが重要です。
患者の多くは、乳幼児期や学童期です。
そのため、医療、行政、保育、学校、企業などの地域職域連携が重要視されています。
- 日本栄養士会の会員であること
- 管理栄養士・栄養士として従事した日数が3年以上であること
- 所定の研修を修了していること
小児栄養分野管理栄養士・栄養士
小児栄養分野管理栄養士・栄養士はどんな資格?
子どもと保護者に対する栄養食事指導の専門家だよ
小児栄養分野管理栄養士・栄養士は、小児に関わる疾患・症状・栄養状態に適した栄養食事支援を行うスペシャリストです。
2023年4月1日こども家庭庁が設置され、こどもと家庭の、福祉や健康の向上を支援する環境を整備することとなっています。
小児栄養分野管理栄養士・栄養士は、この政策に貢献するために小児栄養分野における人材育成が急がれているなかで作られた新しい認定資格です。
出典:【ご案内】生涯教育に新たな特定分野「小児栄養分野管理栄養士・栄養士」認定制度がスタート | お知らせ | 公益社団法人 日本栄養士会
【栄養士会おすすめ】管理栄養士が取っておいた方がいい資格|専門分野別認定制度
専門分野別認定制度は高度な技術や知識を持ち、複雑な栄養問題を解決し、教育や研究でもその専門性を発揮する管理栄養士を専門管理栄養士として認定しています。
日本栄養士会は2013年より厚生労働省の委託を受けて管理栄養士専門分野別人材育成事業を進めています。
ここでは、栄養士会と厚生労働省がおすすめする認定資格を紹介していきます。
がん病態栄養専門管理栄養士
がん病態栄養専門管理栄養士はどんな資格?
がん患者の栄養問題の解決策を提案していくよ
がん病態栄養専門管理栄養士の育成により、国民のがんに対する予防・治療・ケアに食と栄養の側面から寄与することで、がん診療の向上と医療の適正化が図られることが期待されます。
がん病態栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
- 管理栄養士であること
- 日本栄養士会および日本病態栄養学会員であること
- 日本栄養士会認定「臨床栄養認定管理栄養士」または、「病態栄養専門または認定管理栄養士」を取得していること
出典:がん病態栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
腎臓病病態栄養専門管理栄養士
腎臓病病態栄養専門管理栄養士はどんな資格
腎臓病に関する専門知識と技術を持つ管理栄養士として国民の健康増進に貢献していくよ
腎臓病様態栄養専門管理栄養士は、腎臓病に関する幅広い知識とスキルを持った専門資格です。
腎臓病の進行に伴う食事療法や栄養補給、患者の生活習慣などの提案をしていきます。
腎臓病は長期間の管理と継続的なケアが必要となる疾患であり、治療は薬物療法と食事療法からなります。
また、生活習慣の改善では、多角的なアプローチにより、患者のQOLに大きく貢献することができるでしょう。
- 管理栄養士であること
- 日本栄養士会および日本病態栄養学会の会員であること
- 日本栄養士会認定「臨床栄養認定管理栄養士」または、「病態栄養専門または認定管理栄養士」を取得後3年以上の実務経験を有すること
出典:腎臓病病態栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
糖尿病病態栄養専門管理栄養士
糖尿病病態栄養専門管理栄養士ってどんな資格?
糖尿病と合併症について深い知識とスキルに特化した専門家だよ
糖尿病病態栄養専門管理栄養士の役割は、糖尿病患者の食事療法の計画、実行、検査値の管理、生活習慣病の予防・管理などを行います。
入院患者に対しての食事の評価・介入や外来患者の食事パターンを評価し、患者に対して最適な食事計画を提案していきます。
- 管理栄養士であること
- 日本栄養士会および日本病態栄養学会会員であること
- 日本栄養士会認定「臨床栄養認定管理栄養士」または、「病態栄養専門又は認定管理栄養士」を取得後3年以上の実務経験を有すること
出典:糖尿病病態栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士はどんな資格?
飲食困難や嚥下障害を持つ患者の栄養管理に特化した専門家だよ
摂食嚥下障害は脳卒中や高齢による嚥下機能の低下等によって引き起こされることが多いです。
特に高齢者の適切な栄養摂取や水分摂取が難しくなるため、患者の健康状態を悪化させる原因にもなります。
そのため、嚥下障害を患っている患者の栄養管理は非常に重要です。
摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士はこのような患者の栄養管理のために食事内容の提案をしていきます。
- 日本国の管理栄養士免許を有し、管理栄養士として優れた人額と見識をそなえていること
- 日本栄養士会および日本摂食嚥下リハビリテーション学会の会員であること
- 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の取得者であること
以下の認定条件を満たしていること
- 1.管理栄養士を取得後5年以上の実務経験を有し、摂食嚥下障害を持つ者(児)に関わる栄養管理に通算3年以上従事していること。
- 2.日本栄養士会及び嚥下リハ学会が指定する研修(以下、「摂食嚥下リハ栄養専門研修」という。)の履修を必須とする
- 3.摂食嚥下機能に関する実績5症例および実務経験歴を提出すること。
- 4.摂食嚥下リハビリテーションおよび栄養分野の学術集会・地方会または関連する研究会などにおいて、摂食嚥下に関する筆頭発表、もしくは筆頭論文を過去3年間のうち1篇篇以上有すること
出典:摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
在宅栄養専門管理栄養士
在宅栄養専門管理栄養士ってどんな資格?
リスクの高い在宅療養者に対して栄養面の高度な知識と技術を提供していくよ
在宅栄養専門管理栄養士は、在宅療養者の生活状況を把握したうえで在宅栄養管理を行い、QOLの向上に努めます。
その他にも在宅栄養管理に関わる地域職種と在宅栄養管理のシステム構築に携わり継続して協働できる環境づくりを目指していきます。
- 日本国の管理栄養士免許を有し、管理栄誉油脂として優れた人格と見識を備えていること。
- 日本栄養士会および日本在宅栄養管理学会の会員であること
- 公益社団法人日本栄養士会特定分野認定制度一般社団法人日本在宅管理栄養士学会認定「在宅訪問管理栄養士」であること
以下の認定条件を見たいしていること
- 1.管理栄養士を取得後5年以上の実務経験を有し、日本栄養士会特定分野認定制度日本在宅栄養管理学会認定「在宅訪問管理栄養士」を取得し、かつ在宅療養者に関わる栄養管理に通算3年以上従事していること。
- 2.日本栄養士会及び日本在宅栄養管理学会が指定する研修(以下、「在宅栄養専門研修」という。)の履修を必須とする
- 3.在宅療養者の栄養管理に関する実績として厚生労働大臣が定める特別食が必要と認めた者等へ医師の指示に基づき栄養管理を実施したうち、下記1~3分野のうち2分野以上で5症例を提出し、審査に合格すること。①嚥下接触機能低下、②慢性腎臓病(CKD)、➂がん※なお、在宅訪問栄養食事指導実施・実践症例検討報告レポート内容と同様なものは認めません。
- 4.在宅医療及び関連する栄養分野の学術集会・地方会または関連する研究会などにおいて、在宅栄養管理に関する筆頭発表又は筆頭論文を過去3年間のうち1回以上有すること。
管理栄養士が資格を取っておいた方がいい理由
前提として、資格だけ持っていても効果を得られない職場もあります。
資格を持っている意味は、より高い技術を対象者に提供できることにあるため、実践で活かしていける再現性をアピールしていく必要があります。
とはいえ、何もないより取っておいた方がいいこともあるため紹介していきます。
職場に合った資格を取ることで自分にしかできない仕事ができる
職場に合った資格を取得することで、自分にしかできない仕事を行うことができます。
なぜなら、認定資格は誰でも取得できる資格ではなく時間と知識、スキルをかけて始めて取ることができる資格だからです。
例えば、腎臓病内科がある病院で腎臓病病態栄養専門管理栄養士を取得していれば、資格で得た高い知識を患者に提供できるため、その栄養管理はあなたにしかできない仕事になります。
そこから栄養科としての付加価値をだしていくことで、チーム医療の質や教育に関しても、腎臓病の領域においてあなたが職場にとって必要不可欠な存在になっていく可能性もあります。
そのため、職場に合った資格の取得は自分が働きやすい環境づくりの第一歩として取っておいた方が良いでしょう。
出典:在宅栄養専門管理栄養士 | 公益社団法人 日本栄養士会
職場と認定資格がマッチすると転職に有利になる
職場にマッチする認定資格だと転職の際に良いアピール材料になります。
なぜなら、資格は取ろうと思ってすぐとれるものではないため、モチベーションややる気をアピールする証拠になるためです。
例えば、なにも資格を持っていない人が「この病院で頑張っていきたいです」というのと「この病院で頑張っていきたいので学会に入り資格を取得しました」というのでは、説得力があります。
そのため、職場とマッチする資格は転職にも有利になります。
取得難易度が高い資格ほど効果的です
資格を活かした経験から年収アップの交渉材料になる
資格は自分の知識やスキルを深めるためのものであり、証明するものでもあります。
転職をして年収アップをするという視点では、ただ資格を持っているだけでは年収アップは望めません。
しかし、職場にマッチした資格で、さらに自分にしかできない知識やスキルを持っているのであれば、年収アップの交渉材料になるでしょう。
年収アップの交渉は内定を貰った後になることがほとんどなので、タイミングを間違えないように注意
年収交渉が難しいと思う人は年収アップの機会損失になるので、エージェントをうまく利用しましょう。
管理栄養士が取っておいた方がいい資格は目的で決める
ただ資格を取るだけでは自己満足になってしまい、もったいないことがあります。
そのため、目的を持って何のために資格を取るか考えておきましょう。
職場内でキャリアアップをする
転職以外でもキャリアアップは可能な職場もあるため、資格を取得し賞与、昇給アップを狙うために資格取得を目的にするのは、モチベーションも上がります。
職場により資格手当が付く職場と付かない職場があるため確認が必要ですが、自分のやっていきたい取り組みに対して評価してもらえる職場であれば有効な手段でしょう。
転職を有利にするために資格を取る
資格だけ取ったはいいけど、経験はないという人も多いのではないでしょうか。
とにかく転職を有利にしたいことが目的の場合、やる気やモチベーションをアピールし、将来的には活かせるビジョンを見せましょう。
私は食物アレルギー分野管理栄養士として資格を取得しましたが、現状使いこなせているとは思っておりません。なぜなら、食物アレルギーに関する知識は、高齢者よりも乳幼児期や学童期の保護者に需要が高くなっており、より必要とされていると考えるためです。
実際に近年食物アレルギー罹患率が高くなってきている現状を考えると、本当にこの資格を活かせるのは、病院ではなく保育園です。そのため、私は保育園でこの資格を活かし貢献できればと考えております。
転職をして年収を上げるために資格を取る
資格を取り職場内で給料を上げようと思っていても、今の職場が資格手当を出してくれるとは限りません。
そのため、年収を上げることを目的とする資格取得の場合は、転職でなければ実現しないでしょう。
また、前提として採用担当はこの資格を持っているから年収を上げようという考えで採用を考えてはいません。
「内定をだしたけど年収の交渉として妥当性のある言い分だからちょっと色を付けるか」くらいの考えです。
そのため、大幅な年収アップを目的とするのは難しいでしょう。
年収を上げられるポイントとしては、資格手当をだしてくれる職場選びと、年収交渉できるだけの経験があることです。
職場にマッチしない資格を持っていたとしても、採用側のメリットになりませんし、仕事で活かせるだけの経験がなければ持っているだけで再現性があるか判断できないためです。
職場にマッチした資格であれば、経験がなくてもやる気として評価してくれる職場もあるけど事務長の考え次第。
管理栄養士業界に精通している転職エージェントであれば、交渉することで報酬も上がるので頑張ってくれます。
最速で管理栄養士に転職エージェントをまとめた記事がありますので、こちらも併せて参考にしてください。
栄養士ワーカーの評判と口コミ|短期間で転職したい管理栄養士おすすめな理由
【採用担当が回答】転職では管理栄養士の資格だけ持っているだけではダメ?
病院の管理栄養士採用担当としての資格に対する評価は以下の通りです。
- 資格を活かせる適切な職場は評価される
- 資格を活かせない職場は資格自体は評価されない
- 資格を活かせない職場は資格を活かした経験をアピール
- 何も持っていない人よりやる気があると評価することはできる
職場により適切な資格であれば評価の対象になりますが、関係のない資格の場合は資格自体の評価はされないでしょう。
例えば、認定資格である在宅栄養専門管理栄養士の資格を持っていたとして、保育園の面接で有利になるかといえば難しいでしょう。
しかし、評価が0というわけではなく、自分の強みとしてアピールを関連付けすることができれば、そちらの経験で評価はされます。
また、何も資格を持っていない人に比べて、仕事に対してモチベーションが高いという見かたができるので、実際に活かせていなくても「仕事に対するモチベーションがある人」になることができます。
資格自体が評価されるわけではない
逆に訪問栄養指導を算定している病院であれば、在宅栄養専門管理栄養士は高く評価されます。
管理栄養士が取っておいた方がいい資格|まとめ
管理栄養士がとっておいた方がいい資格を紹介してきました。
認定資格はそれぞれの分野において高度な技術を用いて活躍します。
認定資格は通常の民間資格のような料理や食品、食材、献立、食育とは違い、臨床分野に特化した資格です。
資格を取得し業務で活用していくことで、後の転職で有利に進めることができるでしょう。