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【病院未経験必見】病院管理栄養士の仕事内容を病院歴9年の責任者が解説

管理栄養士 仕事内容
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9年間病院で給食管理全般からチーム医療に携わってきたみやよしです。

病院の管理栄養士の仕事内容はイメージできても具体的にどんなことをしているのか気になる人も多いのではないでしょうか。

実は管理栄養士は1人で十分な仕事はできません。

実際に病院で働いていると、管理栄養士と一緒に働いていく職種の数に驚くでしょう。

医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、介護士福祉士、社会福祉士、検査技師、総務まだまだ、たくさんの職種が存在します。

それぞれの職種と密なコミュニケーションをとり患者の回復に努めていきます。

管理栄養士

具体的にはどんなことをするの?

そこで、本記事では病院未経験の管理栄養士に向けて、病院管理栄養士の具体的な仕事内容や患者や他のスタッフからどんなことを求められているのかを紹介していきます。この記事を読むことで、病院で働く管理栄養士の様子をイメージすることができます。

管理栄養士業界全体の仕事内容や求められるスキル・人材をまとめた記事がありますのでこちらもぜひ、参考にしてください。

管理栄養士の仕事内容と必要なスキル9選|業界別の求められる人材を紹介

こんな人が書いてます
みやよし
みやよし
  • 管理栄養士 主任
  • 病院勤務歴 10年
  • 栄養科の責任者 
  • 病院栄養科の採用担当

@kanri_saiyou

目次

病院管理栄養士の具体的な仕事内容

管理栄養士の仕事内容

管理栄養士の仕事内容

病院での仕事内容は大きく給食部門と臨床栄養部門の2種類に分かれます。

給食管理部門臨床栄養部門
献立作成栄養指導
洗浄・盛付け・調理・仕込み栄養管理
患者管理(一般食・治療食)在宅訪問栄養食事指導
食材発注各種ラウンド
食事アンケートチェックカンファレンス
現場シフト作成栄養サポートチーム
帳票作成栄養教室
栄養管理委員会等の運営公開講座
特定保健指導
管理栄養士業務一覧

給食を直営で行っている病院は、給食管理部を含みます。

委託を入れている病院は、臨床栄養部門が中心です。

下記より詳しく説明していきます。

給食管理部門

給食管理部門に関わる仕事内容を紹介します。

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業務名業務内容
献立作成減塩食やエネコン食などカロリーや塩分を計算して31日サイクルで献立を作成します。
検品・仕込み・調理・盛付け・配膳・下膳・洗浄食材をチェックするところから患者の食事を洗うところまでをすべて行います。
食事の管理一般食と治療食があり、患者に適した食事を医師の指示のもと提供します。
食材発注食数を予め予想して在庫やコスト管理を行います。
食事アンケートチェック定期的に患者に向けて食事改善を目的にアンケートを行います。
現場シフト作成厨房職員がどのように動いて業務を行っていくか1日の作業工程を作成します。
帳票作成食事の中心温度や冷凍冷蔵庫の温度などを記載し、保健所に提出する書類を作成します。
栄養管理委員会等の運営他部署と報告をし合い、給食の改善を行います。
給食管理一覧説明

給食管理部門の業務内容は献立に沿って食材を発注するところから、患者の食事を洗浄し保管庫に入れるまでの食事関わる全ての作業です。

主に厨房業務が多くなる給食管理では調理師とパート職員が中心ですが、管理栄養士も必要であれば調理も行います。

自施設のレシピや料理自体を把握していないと患者に作り方を聞かれたときにうまく指導できません。

給食管理業務は管理栄養士だからやらなくて良いわけではありません。

栄養士や調理師と同じように厨房を回していくことでうまくコミュニケーションをとっていく必要があります。

自分の担当患者で面倒な対応をしなければならなくても自分も現場に入ることで嫌な顔されずに受け入れてくれます。

臨床栄養部門

臨床栄養部門に関わる仕事内容を紹介します。

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業務名業務内容
栄養指導入院と外来の患者の病態に合わせて適切な食事の指導を行います。
栄養管理検査値を確認しながら食事内容の変更や補助食品の追加などの介入を行います。
在宅訪問栄養食事指導嚥下障害、褥瘡がある、治療食が必要でかつ通院ができない方に対して管理栄養士が訪問して食事の指導を行います。
各種ラウンドNST、感染、褥瘡、嚥下、ミールラウンドなど患者に必要な項目により多職種と一緒に様子を見て回ります。
カンファレンス1人の患者に対して含めた多職種の観点から提案し合い、医師の決定で今後の患者の方針を決めていきます。
栄養サポートチーム特定の人数の患者を抽出して医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、言語聴覚士、理学療法士などと一緒に改善に向けて今後の方針を決めていきます。
栄養教室集団で行う栄養指導です。同じ疾患で悩んでいる患者を抽出してその疾患に合う食事などの説明を行います。
特定保健指導生活習慣病の発症のリスクがあり、生活習慣を改善すれば予防が期待できる方に対して管理栄養士が生活習慣のサポートします。
臨床栄養一覧説明

臨床栄養部門の業務内容は患者の栄養に関わる全ての作業です。

これらの業務を多職種連携しながら業務を進めていきます。

しかし、病院により算定している業務が異なるため、上記以外に取り組んでいるものもあればないものもあるためしっかりとHPを確認してから応募するようにしましょう。

環境や規模にもよりますが、病院の役割や機能により力の入れ具合がちがうので指導件数でも10倍以上変わることもあります。

注意点

病院を選んだ理由でNSTをやりたいからという理由は結構多いと感じます。急性期の病院では算定している病院が多いですが、回復期や慢性期、老健施設のようなところでは算定していない病院・施設もあるので注意が必要です。NSTは知識と経験があり、そのうえで研修を受けて初めてNSTで活躍できる資格を取得できるためすぐにできないことも頭に入れておきましょう。

病院で働く管理栄養士の1日のスケジュール

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時間仕事内容
8:30~業務開始
入院患者情報の確認
入院診療計画書の記入
9:00~入院患者の喫食等の情報確認、介入
10:30~入院指導、報告書作成
12:00~病棟ミールラウンド、担当患者の喫食状況を確認、言語聴覚士と情報を共有
12:30~下膳、洗浄作業
13:30~14:30休憩
14:30~患者の喫食率確認、補助食品の調整、発注作業、帳票作成などの事務作業
16:00~給食管理システムに患者情報の入力
16:40~17:30遅番業務の準備、食札確認、時間になったら帰宅
当院の1日スケジュール

病院により時間や内容は多少変わり、厨房を兼任している場合は早番や遅番も行います。

病院で働く管理栄養士は主に栄養指導・栄養管理・カンファレンス・栄養教室など自分で1日のスケジュールを計画します。

基本的には担当の医師、看護師、言語聴覚士と連携をして患者に適切な対応を行っていくことが必要です。

病院での管理栄養士の必要性と求められること

  • 食事の提供による満足度向上
  • 報酬の獲得

ここでは病院管理栄養士の必要性について紹介します。

食事の提供による満足度向上

管理栄養士は安全・安心な食事を患者に提供することで満足度に貢献しています。

入院患者にとっての楽しみはの代表は食事の時間です。

そのため食事が美味しければ患者様の満足度の向上に直結していきます。

管理栄養士がいることで患者様の声を聞き献立に反映していくことができるため満足度を向上させることが可能です。

満足度を向上することで地域住民からの評判が上がり健全な経営をしやすくなります。

病院に管理栄養士がいることで栄養管理をしながら患者様へ安全・安心な食事の提供をしていき、食事に関する不満点を改善する窓口になるため患者様からは必要な職種と言えます。

診療報酬の獲得

診療報酬として様々な加算を算定することにより病院にも貢献しています。

全体の一部ですが、他にも管理栄養士が携われる報酬はまだあります。(特別食加算や食堂加算等)

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早期栄養介入管理加算外来栄養食事指導料経口摂取回復促進加算在宅患者訪問褥瘡管理指導料
回復期リハビリテーション病棟入院料外来栄養食事指導入院時支援加算栄養情報提供加算
入院時食事療養費緩和ケア診療加算栄養サポートチーム加算中心静脈栄養の適切な管理
栄養食事指導連携充実加算栄養サポートチーム等連携加算
管理栄養士が関わる報酬

これらの診療報酬を国からもらえる条件の1つとして病院雇用で常勤管理栄養士がいることがあげられます。

1つ1つの報酬額は高くはないですが、病院の健全な経営を支える大切な収入源になります。

そのほかにも医療法や健康増進法など一定の条件を満たした病院では常勤の管理栄養士を置かなければならないとされています。

そのことからも病院側の需要として管理栄養士は無くてはならない職種だといえます。

必要な知識とスキル

管理栄養士として働いていくうえであると良いスキルを紹介します。

  • 臨床の知識
  • コミュニケーションスキル

臨床栄養の知識

外来指導をやっている病院であればまず最初にやる仕事は外来栄養指導です。

外来の栄養指導をバンバンこなして、伝える技術と知識をブラッシュアップすることでキャリアを付けていきます。

しかし、臨床栄養の知識がなければそもそも指導ができません。

そのため糖尿病や高血圧、腎疾患などの基本的な知識は予め復習しておくことが必要です。

コミュニケーションスキル

患者様やご家族に食事や栄養について説明する際に必要です。

食事制限に積極的な方はよいのですが、そういう方ばかりでないため伝え方は重要となります。

普段からコミュニケーションをとれている患者様であれば問題ないですが、意思疎通のとれない場合はご家族の協力が必要です。

ご家族に失礼が無いように正確な情報を伝え、可能な範囲で協力してもらえるように伝えなければならないためコミュニケーションスキルを意識しましょう。

また、他部署との連携を行う際に患者様の情報を正確に伝える必要があります。

報告・連絡・相談をしっかりと他部署に伝え、患者様が早く在宅復帰できるような対応を取り続けていかなければなりません。

給料と待遇

厚生労働省の令和2年度賃金基本統計調査によると管理栄養士の平均年収は36歳で374万円程になっています。

若手の管理栄養士平均月給

初任給手取り月給・月収20~24歳 平均月給
18~23万円18~21万円19万3千円
平均月収

税金や保険料・時間外勤務など地域により多少前後します。

また、常勤職員では役職が付くことにより賞与で年収は増えていく傾向にあります。

地域によって差もあるようで、都内や大企業では初任給が多少増えるようです。

当院の待遇・福利厚生

あくまで当院の待遇についてですが、紹介します。

福利厚生の部分に関しては病院によりバラバラなのでHPで確認しましょう。

各種手当

当院の手当種類
  • 資格手当
  • 寮制度
  • 住宅手当
  • 役職手当
  • 時間外手当
  • 家族手当

上記の手当と各種保険完備していることが多いです。※職場により他にあるものないものもあります。

私の職場では月に2万までは治療費が免除になる制度もあるため、子供がまだ小さく風邪をひきやすいタイミングだと重宝します。

また、コロナウイルスなど特殊な例ですが、国や市から職員全員に補助金がでることもあるため、民間よりも優遇されているかと思います。

昇給とボーナス

正社員として病院に勤務すると年1回の昇給と年2回のボーナスが出ることが一般的です。

役職が付くことによりボーナスの金額が毎年増えていくため年収アップを目指すのであれば役職に就けるように努めましょう。

残業

当院では月平均で一人当たり10時間程度です。

残業に関しては各病院・施設の規模により大きく異なるため病院ごとに見学時や面接時に直接聞いていく必要があります。

私が病院管理栄養士になろうと思ったきっかけ

病院管理栄養士の転職を検討中であれば他の人の病院管理栄養士になったきっかけは気になりませんか?

そんな人のために私が病院管理栄養士になろうと思ったを紹介します。

私が病院管理栄養士になろうと思ったきっかけは身近な人が実は重症だったことがきっかけです。私の祖父は三台合併症を患うほどの糖尿病です。病気のことを知って調べるまでは「なんか薬飲んでるな」くらいにしか思いませんでしたが、実は結構な重症だったことに衝撃を受けて「自分は絶対になりたくない」という思いと「知識があればならなくて済む」という思いから栄養学を学ぼうと思いました。そこから自分の祖父以外にも悩んでいる人がいるはず、自分も知識を付けて相手にその知識を栄養指導として与えることで仕事になるならとても良いと思ったので栄養士・管理栄養士の道を選びました。

が上記はどちらかというと新卒向けですが、私が病院管理栄養士になろうと思ったきっかけです。

その他病院転職のきっかけで多い例
  • 自分の知識を使って地域に貢献したい。
  • 身近な人の栄養管理をしたい。

まとめ

病院管理栄養士の仕事内容について解説してきました。

管理栄養士は、様々な職種と連携して患者様を1日でも早く在宅復帰できるように適切な食事の案内をしていきます。

栄養管理では、検査値の結果から喫食率(食べている量)を考え、次の一手を検討し改善を目指します。

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